This is an archive of past FreeBSD releases; it's part of the FreeBSD Documentation Archive.

貢献の仕方

19.2. 貢献の仕方

一般的に, システムへの貢献は次の 6 つのカテゴリの1つ以上に分類されます:

19.2.1. バグ報告と一般的な論評

報告するべきバグがあったり, 提案したいことがあれば:

一般的な 技術的関心事に関するアイデアや提案は FreeBSD の技術的議論に関するメーリングリスト へメールしてください. 同様に, このような事柄に興味のある (そして膨大なメール! に耐えられる) 人は, へメールを送って hackers メーリングリストに参加すると良いでしょう. 情報については メーリングリスト を参照してください.

バグを発見したり変更を送付しようとしている場合は send-pr(1) プログラムか WEB ベースの send-pr を使用して報告してください. バグレポートの各項目を埋めるようにしてください. 65KB を超えるのでなければ, レポート中に直接 パッチを入れてくださって結構です. その場合, カット&ペーストはしないで ください. カット&ペーストではタブがスペースに展開されて パッチが使い物にならなくなってしまいます. 20KB を超える場合は, それらを compress して uuencode(1) することも検討してください. とても大きくなる場合は ftp.FreeBSD.org:/pub/FreeBSD/incoming/ を利用してください.

レポートがファイリングされれば, バグ報告の確認と トラッキング番号をメールで受け取るはずです. このトラッキング番号を覚えておき, 問題に関する詳細情報を に メールで送って更新できるようにしてください. 例えば "Re: kern/3377" のように, この番号をサブジェクト行に使用してください. すべてのバグレポートの追加情報は, この方法で送付されなければいけません.

もしタイムリに (あなたの電子メール接続形態にもよりますが, 3日から 1週間) 確認を受けとれないとか, 何らかの理由で send-pr(1) コマンドが 使用できない場合には, FreeBSD problem reports メーリングリスト へメールを送り, 誰か代りにバグ報告を 送付してもらうようたずねてください.

19.2.2. 文書の変更

文書の変更は FreeBSD ドキュメンテーションプロジェクト メーリングリスト が監督しています. バグ報告と一般的な論評 に記述されているように send-pr コマンドを使用して, 提案や変更 (どんな些細なものでも歓迎します!) を送ってください.

19.2.3. 現存のソースコードの変更

現存のソースコードへの追加または変更は, いくらかトリッキーな仕事で あり, core の FreeBSD 開発の現状にあなたがどれだけ通じているかに大 きく依存します. ``FreeBSD-current''として知られる FreeBSD の特別な 継続的リリースがあります. FreeBSD-current は開発者の積極的な活動の 便宜のために, 色々な方法で利用可能になっています. FreeBSD-current の入手と使用方法についての詳しい情報については 最新の FreeBSD を追いかける を参照してください.

不幸にして古いソースをもとに仕事をすることは, 時々あなたの変更が時 代遅れ, または FreeBSD への簡単な再統合に合わなくなっていることを意 味します. システムの現状に関する議論がおこなわれている FreeBSD announce メーリングリスト と FreeBSD-current メーリングリスト へ参加することで, この可能性を最小限にすることができます.

完全な最新のソースを変更のベースにできることが 確実になったと仮定し て, 次のステップは FreeBSD の保守担当者へ送る差分ファイルの生成です. これは diff(1) コマンドを使用しておこないますが, ``context diff''形式が好まれるようです. 例えば:

    % diff -c oldfile newfile

または

    % diff -c -r olddir newdir

これで指定されたソースファイルまたはディレクトリ階層に 対するコンテ キスト形式の差分が生成されます. 詳しい説明は diff(1) のマ ニュアルページを参照してください.

差分ファイル (patch(1) コマンドでテストできます) を作ったら, それらを FreeBSD に含めてもらうようメールで送ってください. バグ報告と一般的な論評 に記述されているように send-pr(1) コマンドを使用してください. 差分ファイルだけを FreeBSD の技術的議論に関するメーリングリスト へ送ってはいけません. 途方にくれてしまいます! 私たちは多忙なので, あなたの提案に大変感謝します (これはボランティアのプロジェクトです!). すぐに取りかかることはできませんが, 処理されるまでは ちゃんと pr データベースに残っています.

あなたがそうした方がいいと思う場合 (例えば, ファイルの追加, 削除または名称変更など), 変更を tar ファイルにまとめ, uuencode(1) プログラムにかけてください. Shar アーカイブも歓迎します.

例えばあなたがそれ自身のさらなる配布を管理する コピーライト問題を良 く分かっていないとか, 単に厳しいレビューをおこなっておらず, リリース する準備ができていないなど, あなたの変更が潜在的に不安定な性質をも つものである場合, send-pr(1) で送付するよりむしろ FreeBSD コアチーム へ直接送ってください. コアチームメーリングリスト宛のメールは, 日々の仕 事のほとんどを FreeBSD でおこなっている人たちの, より小さなグルー プに届きます. このグループもまたとても忙しい ことに注意し て, 本当に必要な場合にコアチームの彼らにメールを 送るだけにしてください.

コーディングスタイルに関する情報は man 9 intro および man 9 style を参照してください. コードを提出する前には, 少なくともこの情報を意識しておいてくださるようお願いします.

19.2.4. 新たなコードやメジャーな付加価値の高いパッケージ

重要な大きい仕事の寄贈や, 重要な新しいフィーチャーを FreeBSD に追加 する稀な場合には, 変更点を tar/uuencode したファイルにして送るか, それらを私たちの ftp サイト ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/incoming/ へアップロードす ることのどちらかが通常必要になります.

大量のコードを伴った仕事の場合, コピーライトの神経過敏な問題が常に 出てきます. FreeBSD に含めるコードのコピーライトとして受け入れるこ とができるのは, 以下の二つです:

  1. BSD コピーライト. このコピーライトは``権利に縛られない''性格 と商用企業にとって一般的な魅力をもつために最も好まれま す. FreeBSD プロジェクトは商用利用を阻んだりせず, 何かを FreeBSD へ投資する気になった商業関係者による参加を積極的に奨励 します.

  2. GNU一般公有使用許諾, または``GPL''. このライセンスはコード を商用目的に使用する場合に余分な努力が求められるため, 私たち にあまり評判が良いというわけではありません. しかし, 私たちは 既に GPL 下の高品質なコード (コンパイラ, アセンブラ, テキスト フォーマッタ等) の提供を受けており, 私たちは現在それを必要と しています. そのため, このライセンスによる新たな貢献を拒絶す るというのは愚かなことでしょう. GPL 下のコードはソースツリー の別の部分, 現在のところ /sys/gnu /usr/src/gnu に入っています. そのため, GPL が問題と なるような人は, 誰でも簡単にそれとわかるようになっています.

これ以外のタイプのコピーライトによる寄贈は, FreeBSD へ含めることを 考慮する前に, 注意深いレビューを受けなければなりません. 作者が独自 のチャネルを通して配布しており, そのような変更をおこなうことを常に 奨励している場合でも, 特に限定的な商用のコピーライトが適用される寄 贈は一般に拒否されます.

あなたの作品に ``BSD-スタイル'' のコピーライトを付けるには, 保護した いソースコードファイルすべての一番最初に 以下のテキストを入れて, %% の間を適切な情報に置き換えください.

    Copyright (c) %%適切な年%%
        %%あなたの名前%%, %%あなたの州%%  %%郵便番号%%.
          All rights reserved.
    
    Redistribution and use in source and binary forms, with or without
    modification, are permitted provided that the following conditions
    are met:
    1. Redistributions of source code must retain the above copyright
       notice, this list of conditions and the following disclaimer as
       the first lines of this file unmodified.
    2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright
       notice, this list of conditions and the following disclaimer in the
       documentation and/or other materials provided with the distribution.
    
    THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY %%あなたの名前%% ``AS IS'' AND ANY EXPRESS OR
    IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE IMPLIED WARRANTIES
    OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE ARE DISCLAIMED.
    IN NO EVENT SHALL %%あなたの名前%% BE LIABLE FOR ANY DIRECT, INDIRECT,
    INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL DAMAGES (INCLUDING, BUT
    NOT LIMITED TO, PROCUREMENT OF SUBSTITUTE GOODS OR SERVICES; LOSS OF USE,
    DATA, OR PROFITS; OR BUSINESS INTERRUPTION) HOWEVER CAUSED AND ON ANY
    THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT LIABILITY, OR TORT
    (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY OUT OF THE USE OF
    THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF SUCH DAMAGE.
    
           $Id$

便宜をはかるため, このテキストのコピーは次の場所に置いてあります. /usr/share/examples/etc/bsd-style-copyright.

(訳注: 以下は神田敏広氏より寄贈された bsd-style-copyright の日本語訳です. ソースファイルに含めるものは原文の方であることに注意して ご利用ください. また, 原文との間に趣旨の差異が生じた場合, 原文の内容が FreeBSD プロジェクトの 意思であるものとします.)

    Copyright (C) [年]
         [あなたの名前]  All rights reserved.
    
    ソースとバイナリ形式の再配布および使用は, 変更の有無にかかわらず以下の
    条件を満たす場合に限り許可される:
    1. ソースコードの再配布は, 上記の著作権表示・この条件のリスト・下記の
       否認声明文を保持しなければならない.
    
    2. バイナリ形式の再配布は, 上記の著作権表示・この条件のリスト・下記の
       否認声明文を, 配布物と共に提供される文書および/または他の資料の中に
       含めなければならない.
    
    (訳注:ここから「否認声明文」です)
    
    このソフトウェアは[あなたの名前]および貢献者によって ``あるがままの状態''
    で提供され, 商品性と特定の目的に対する適合性についての暗黙の保証に留ま
    らず, いかなる明示および暗黙の保証を認めない. [あなたの名前]および貢献
    者は, あらゆる直接的・間接的・偶発的・特殊的・典型的・必然的な損害 (代
    替製品または代替サービスの獲得費; 効用・データ・利益の喪失; または業務
    中断を含み, またそれだけに留まらない損害) に対して, たとえどのようにし
    て生じたとしても, そしてこのソフトウェアの使用によってどのようにであれ
    生じる, 契約上であろうと, 厳密な責任内であろうと, あるいは不正行為 (過
    失やそうでない場合を含む) における場合であろうとも, いかなる責任論上も,
    たとえそのような損害の可能性が予見されていたとしても, 一切の責任を持た
    ない.
    
    翻訳: 神田敏広
    御協力 (五十音順・敬称略):
      池田研二, 内川 喜章, 藤村 英治, むらたしゅういちろう
      杢野 雅一, 横田@宇都宮
          

19.2.5. 金銭, ハードウェアまたはインターネットアクセス

FreeBSD プロジェクトの目的を進めるための寄付や, 私たちと同じような ボランティアの細く長い ! 努力を, 私たちは常に喜んで受け入れています. また一般的に私たちは自分達で 周辺機器を買う資金が不足しているため, 周辺機器のサポートを充実させるのに ハードウェアの寄付はとても重要です.

19.2.5.1. 資金の寄付

FreeBSD プロジェクトは501(C3) (非営利) 企業ではないため, いかなる寄 付に対しても特別な税金の優遇措置を提供することができません. このような 寄付はプロジェクトを代表して FreeBSD, Inc により感謝をもって受け入れら れるでしょう.

FreeBSD, Inc.は FreeBSD プロジェクトの推進とプロジェクトに企業とし ての最小限の体裁を持たせることを目的として, 1995年の初めに Jordan K. Hubbard と David Greenman により設立されました. 寄付されたすべての資金は (最終的に FreeBSD, Inc.によりもたらされるであろうすべての利益も同様に) プロジェク トの目標を推進するためだけに使われるでしょう.

支払い先を FreeBSD, Inc. とした小切手を, 次の住所気付けで送ってください:

   FreeBSD, Inc.
  c/o Jordan Hubbard
  4041 Pike Lane, Suite F
  Concord
  CA94520

[現在 私書箱が開設されるまで一時的に Walnut Creek CDROM の住所を使用]

電信振替は次の所まで直接送れるでしょう:

   Bank Of America
  Concord Main Office
  P.O. Box 37176
  San Francisco
  CA94137-5176

  Routing #: 121-000-358
  Account #: 01411-07441 (FreeBSD, Inc.)

寄付に関することは全て電子メールもしくは上記 FreeBSD, Inc. の住所宛の郵政省メールにて Jordan K. Hubbard までお送りくださるようお願いします.

もし 寄贈者ギャラリー の節で匿名を希望される 方は, 寄付の際にその旨お伝えください. Thanks!

19.2.5.2. ハードウェアの寄贈

FreeBSD プロジェクトは, 次の3つのカテゴリのどんなハードウェアの寄贈 も, 喜んで受け付けます:

  • ディスクドライブ, メモリまたは完全なシステムといった一般用途のハー ドウェアは, 資金の寄付の節にある FreeBSD, Inc. の住所まで送っ てください.

  • 進行中の受け入れテストのための ハードウェアが必要とされていま す. 新たなリリース毎に適切な逆行テストができるように, 私たちは現在, FreeBSD がサポートするすべてのコンポーネントの テストラボを設置しよう としています. 私たちにはまだ, たくさんの重要な部品 (ネットワークカード, マザーボードなど) が不足していますので, このような寄贈をしたいと思って いるならば, David Greenman へコンタクトしてどの部品がまだ必要とされているか の情報を得てください.

  • 現在 FreeBSD にサポートされていないハードウェアで, サポートに追 加して欲しいもの. 私たちが新しいハードウェアを受けとる前にそのタスクを 引き受けてくれる開発者を探す必要があるため, その部品を送る前に FreeBSD コアチーム にコンタクトを取ってください.

19.2.5.3. インターネットアクセスの寄付

私たちは常に FTP, WWW や cvsup の新しいミラーサイトを募集しています. ミラーサイトになりたい場合には the FreeBSD project administrators にコンタクトを取って, 詳し い情報を手に入れてください.