This is an archive of past FreeBSD releases; it's part of the FreeBSD Documentation Archive.

FreeBSD を特定の言語に地域化する

14.5. FreeBSD を特定の言語に地域化する

14.5.1. ロシア語 (KOI8-R エンコーディング)

原作: Andrey A. Chernov .

KOI8-R エンコーディングの詳細については, KOI8-R References (Russian Net Character Set) を参照してください.

14.5.1.1. ロケールの設定

以下の行を ~/.login_conf に追加してください:

    me:My Account:\
    	:charset=KOI8-R:\
    	:lang=ru_RU.KOI8-R:

ロケール を 設定する際の例については, この章の前の方を参照してください.

14.5.1.2. コンソールの設定

  • 以下の行をカーネルコンフィグファイルに追加してください:

        options		SC_MOUSE_CHAR=0x03
  • /etc/rc.conf で以下のように 設定してください:

        keymap="ru.koi8-r"
        keychange="61 ^[[K"
        scrnmap="koi8-r2cp866"
        font8x16="cp866b-8x16"
        font8x14="cp866-8x14"
        font8x8="cp866-8x8"

    ここで, ^[ は本物のエスケープ文字を /etc/rc.conf に直接入力すること表しています. '^' と '[' という文字を続けて入力するわけではありません.

  • /etc/ttys の各 ttyv* エントリにおいて, 端末タイプとして cons25r を指定してください.

コンソールを設定する際の例については, この章の前の方を参照してください.

14.5.1.3. プリンタの設定

ロシア語用の文字を搭載したプリンタはほとんど ハードウェアコードページ CP866 を使っているため, KOI8-R から CP866 への特殊な変換フィルタが必要となります. このフィルタはデフォルトで /usr/libexec/lpr/ru/koi2alt に インストールされています. ロシア語用のプリンタの /etc/printcap エントリは以下のようになります:

    lp|Russian local line printer:\
    	:sh:of=/usr/libexec/lpr/ru/koi2alt:\
    	:lp=/dev/lpt0:sd=/var/spool/output/lpd:lf=/var/log/lpd-errs:

記述の詳細については printcap(5) を参照してください.

14.5.1.4. MS-DOS ファイルシステムとロシア語ファイル名

以下の fstab(5) エントリの例は, マウントされた MS-DOS ファイルシステムにおいてロシア語ファイル名を 使えるようにします:

    /dev/ad0s2      /dos/c  msdos   rw,-W=koi2dos,-L=ru_RU.KOI8-R 0 0

-W オプションと -L オプションの詳細については, mount_msdos(8) を参照してください.

14.5.1.5. X11 の設定

  1. まず X 以外のロケールの設定を行ってください.

    Note: ロシア語の KOI8-R ロケールは古い XFree86 のリリース (3.3 より前) では動作しません. /usr/ports/x11/XFree86 は最新版の XFree86 となっていますので, port から XFree86 をインストールした場合にはうまく 動作します. これは古いバージョンの FreeBSD を使っていない限り 起こり得ないことです.

  2. /usr/ports/russian/X.language ディレクトリに移動し, 以下のコマンドを実行してください:

        # make install

    上記の port は最新版の KOI8-R フォントをインストール します. XFree86 3.3 には既に KOI8-R フォントが含まれていますが, こちらの方がより良く拡縮されます.

    /etc/XF86Config ファイルの "Files" セクションをチェックしてください. 既存の FontPath エントリの前に以下の行を追加しなければなりません:

        FontPath   "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/cyrillic/misc"
        FontPath   "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/cyrillic/75dpi"
        FontPath   "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/cyrillic/100dpi"

    もし高解像度のビデオモードを使っている場合には, 75 dpi と 100 dpi の行を入れ替えてください.

  3. ロシア語のキーボードを使えるようにするには, 以下の行を XF86Config ファイルの "Keyboard" セクションに追加します:

        XkbLayout  "ru"
        XkbOptions "grp:caps_toggle"

    また, XkbDisable が無効 (コメントアウト) になっていることを確認してください.

    ロシア語/ラテン文字の変更は CapsLock で行います. 従来の CapsLock の機能は Shift+CapsLock で使うことができます(ラテン文字モードの時のみ).

    キーボードに "Windows" キーがあり, ロシア語モードでそのキーにいくつかの非英字キーが 割り当てられているようなら, XF86Config ファイルに以下の行を追加してください:

        XkbVariant "winkeys"

    Note: ロシア語の XKB キーボードは古いバージョンの XFree86 ではうまく動かないかも知れません. 詳しくは前述の 注釈を参照してください. ロシア語の XKB キーボードは, 地域化されていないアプリケーションでもうまく動かないかも知れません. 地域化されたアプリケーションは少なくともプログラムの最初の方で XtSetLanguageProc (NULL, NULL, NULL); を呼び出すべきです. X11 アプリケーションを地域化する方法については, KOI8-R for X-Window を参照してください.

14.5.2. 台湾向けの Traditional Chinese への地域化

FreeBSD-Taiwan プロジェクトには, 多くの /usr/ports/chinese/* からのアプリケーションを利用した, FreeBSD の国際化/地域化のためのチュートリアル http://freebsd.sinica.edu.tw/~ncvs/zh-l10n-tut/index.html を提供しています. zh-l10n-tut の編集は Clive Lin が担当しています. freebsd.sinica.edu.tw から 以下のコレクションを cvsup することもできます:

コレクション説明
outta-port tag=.中国語のベータ版 Ports Collection
zh-l10n-tut tag=.BIG-5 Traditional Chinese 向けの FreeBSD 地域化チュートリアル
zh-doc tag=.BIG-5 Traditional Chinese 翻訳版 FreeBSD 文書

Chuan-Hsing Shen は FreeBSD-Taiwan の zh-l10n-tut を使って Chinese FreeBSD Collection (CFC) を作成しました. パッケージとスクリプトは ftp://ftp.csie.ncu.edu.tw/OS/FreeBSD/taiwan/CFC/ から入手できます.

14.5.3. ドイツ語への地域化 (すべての ISO 8859-1 言語向け)

Slaven Rezic は FreeBSD マシン上でウムラウトを使うためのチュートリアルを書きました. チュートリアルはドイツ語で書かれており, http://www.de.FreeBSD.org/de/umlaute/ から入手できます.

14.5.4. 日本語/韓国語への地域化

日本語に関しては http://www.jp.FreeBSD.org/ を, 韓国語に関しては http://www.kr.FreeBSD.org/ を参照してください.

14.5.5. 英語以外の FreeBSD ドキュメント

FreeBSD の一部を他の言語に翻訳してくれている人たちがいます. これらは メインサイトのリンクを辿るか /usr/share/doc から入手できます.